今日は、管理者なら学んでいて当然のことを書いていきます。
それは、問題解決の手法です。
管理職になれば、部下からのさまざまな報告を受けることになりますよね。その中には、明らかな問題もあるでしょうが、部下が問題視していない報告もあると思います。
明らかな問題を解決することはもちろん、問題視していない報告から、問題を見出すのも管理職の責任でしょう。
このことから、問題解決の手法がきちんとできていないと、解決できないし対策が出せない。そして、リスクへの意識が出ないので、問題を見逃す可能性も大いにあるということです。
ではまず、問題解決の手法についてですが、
まずは原因の解明ですね。原因を追究する。要因解析です。要因つまり真因の追究をすることで、良い対策を出すことができます。
真因とは、それが解決できたら、問題が解決できるというものであるから、原因追究とは、真因にたどり着くまで、深く掘り下げることが必要なんですね。
真因にたどり着けるかどうか?ここがとっても重要なんですね。
掘り下げが中途半端だと、真因まではたどり着かない。なので、そこで対策を立てても、根本から改善されることはないってことになります。
いわゆる、同じことの繰り返しですね。
介護員時代によくありましたよ。
すぐに思い出す内容なのですが、片麻痺があるご利用者の転倒事故による事故報告書に書かれていた内容です。
ADLとしては、簡単に言うと、つたい歩きは10メートルほどできます。転倒していたのは自室内窓際になります。普段は車いすですが、車いすはベッド横ではなく、窓際にあった状態。
【内容】利用者が転んで倒れていた。
【対応】~省略します~
【原因】一人で歩いたから。
【対策】見守り強化する。とか、センサーマットを導入する。
【管理者から】繰り返さないように注意しましょう。
おいおいおい!ってね。
これなら繰り返すでしょ。ぜんぜん掘り下げが足りないか!真因にたどり着いていませんよね。
もしこれでまた、転倒したら?
対策は、「より見守り強化する」になるんです。
これでも転んだら、「歩く時はナースコールを押してもらう」ってね。
ナースコールを押してもらえずに、また転んだら?
ナースコールを使用するように、指導する?
指導しても、ナースコールを押さずに、また転倒したら?
見守りしやすいように、詰所の近くにいてもらう?
目の届くところに部屋を移す?
気づいてると思いますが、これは対処した結果についてだけの対策なんです。しかも、キツイことを言えば、対策にすらなっていない。
最初に事故が起きた時に、真因を追究していれば?
このように真因にたどり着くまで掘り下げることができたら、問題が起きた時はきちんとした対策を出すことができます。この掘り下げができるようになると、問題が起きそうだと推測もできるようになるんですね。
リスクアセスメント、リスクマネジメントができるようになります。
要因解析の手法の一つとして、これから書くものが有名らしいのですが、「特性要因図」(フィッシュボーン図)だそうです。
魚の骨のように要因を洗い出すのが特徴だそうで、「人」「方法」「設備」「製品や材料」の観点から要因を探っていくものになります。つまり、いろんな視点からってことですね。
こうすることにより要因はたくさん出てきます。そしてそれが真因かどうか、正しい真因なのか、正しい真因であると判断できるのかどうか、と掘り下げます。
ここまでやっても、100%の真因の正解はありません。
だからこそ、現状を数値化したりして状況を把握し、さまざまな視点から要因を解析していくことが大切なんです。
原因、要因を、掘り下げて、掘り下げて、掘り下げて、掘り下げて…いろんな視点から追究し、真因にたどり着く。これが大事。
訓練すれば、誰でもできるようになると思うのですが、これって一人だと難しい面もあります。
なので私は、真因の追究は、最低限二人で、しかも価値観が異なる二人で行った方がいいと思います。そして可能なら価値観の異なる三人がいいですね。
その三人ですが、もし私が人選するなら、「個性学」をもとに人選します。
個性学とは、結構有名な占い「動物占い」のもとになった「統計学」なんですね。
もし興味がおありでしたら、個性学って調べてみると面白いと思いますよ。
今日は、掘り下げることだけでも記憶に残っていただけたら、と思います。まぁ、これができたら、あとは対策だけなんでね!
明日は、管理者さんや経営者さんが、しておいた方がいいこと?理想?妄想?未来予想図?に関することを書いていきますね。