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成功への道しるべ(33) ~従業者から管理者、または経営者になる時に学ぶべきこと~

昨日のブログの後半で、ちょっと話題がズレてしまった件を、今日はちょっと詳しくお伝えしようと思います。

それは、管理者さんの管理者業務を「やりながら覚えていく」ことについてです。

もちろん誰でも最初からわかっててできる人はいません。

しかし、経営者さんは、その人が管理者業務をわからないのを知っていて、管理者に任命するというのは、無責任な仕事だと思うのです。

なぜなら、事業所の指定認可を受けたわけですよね?

指定認可を受けるために、指定申請をしています。

申請内容がわからないという経営者さん、管理者さんがいましたら、「今」すぐにでも、内容を確認してください。

経営者さんは、あなたの会社(法人)の代表さんですよね。

あなたの会社で、この事業をやりますって申請してるんですから、概略だけでも知っているのは必要なことですよね?

経営者さんがわからなかったとしても、その事業の責任者さんはいますよね?

会社として「介護サービス事業を開始したい」ということで、事業の申請をします。

経営者さんは、事業の大枠を知っているから、事業の責任者さん、もしくは管理者さんに、事業の目的や事業の理念を伝え、実施させるわけです。

経営者さんは、サービス内容の詳細まではわからなくても、会社の理念に基づいて、会社の事業の目的に沿った運営をしてもらうようにしなければなりません。

なので、事業の概略だけわかっていれば、あとは経営しながら経営や事業の運営を学んでいけます。

そもそも、申請時に「運営規程」を会社は作成しているので、ある程度、事業内容は知っているハズですけどね。

最初はわからないことがあるかもしれないけど、やりながら詳しく覚えていけるんですね。

申請内容の話に戻りますが、申請は、人員基準・設備基準・運営基準の内容で作成していきます。

まず「人員基準」ですが、サービス提供を行うという前提で、「常に遵守しなければならない」、「常に基準の要件を満たし続けなければならない」ものです。

この基準を満たせなくなったら、即廃業か?

それは違いますね。

「休止する」という方法があります。

次に「設備基準」ですが、これもサービス提供を行うという前提で、「常に遵守するもの」です。

この基準を満たせなくなったら?

内容にもよりますが、指定権者へ「変更届」を提出するか、休止もしくは廃業ですね。

そして「運営基準」ですが、一度、基準を隅から隅まで読んでみてください!

読みづらいし、細かい書き方になっている制度ですが読んでください!

まぁ、読み方のコツもあるんですけどね。

運営基準の内容ですが、これは、事業所の管理者さんは、「常に適正な事業運営」と「サービスの質の向上に努める義務」があるんですね。

ここにすべて書かれてますよね。

管理者業務を知らないで、管理者はできないってことが。

「常に適正な事業運営」・・・適正ってなんですか?

「サービスの質の向上に努める」・・・サービスの質ってなんですか?医療処置や身体面や精神面へのケアだけが「サービス」ですか?

違いますよね?

つまり、運営基準を管理者さんが知らなかったら、運営できないんですよ。

それだけでなく、スタッフさんを守れないんですよ。

利用者さんを守れないんですよ。

ですよね?

単純に、基準を知らない管理者さんは、どうやって基準内容を遵守して運営するんですか?

基準内容がわからなかったら、スタッフさんへ基準を遵守させることできないですよね。

そして、基準を知らない管理者さんやスタッフさんから「重要事項の説明」を受けて、サービス利用の契約をする利用者さんは、可哀そうでしかない。

重要事項の内容も読んでるだけで理解してないかもしれませんし、もしかしたら、利用料等の料金説明も、間違えて説明をしているかもしれない。

よく料金表は、一回当たりの利用料として作成されていますが、目安にしかなりませんからね。

目安であることを伝えなかったらトラブルの元になりますね。

サービス利用の一回ごとに、利用料を請求するわけではないですもんね。

またまたズレてきてしまいましたが、「管理者の責務」をきちんと読んでほしいと思います。

私が今まで関わったことがある管理者さんの状況として、運営規程を知らないって管理者さん、勤務体制を会社任せ、内容説明が不十分、計画書未作成、身分証未作成、サービス実施記録を保管していない、会計区分をしていない、など、「運営基準を知らない、読んだことがない」という管理者さんが複数いました。

どうしたらそういう状況になるのか?

そもそも経営者さんが知らない。

申請時の管理者さんが退職している。

経営者さんと管理者さんが同一人物。

こういうケースが多かったですね。

そして、たまたまかもしれませんが、「できていない」「わからない」ことに対して、「言い訳」がすぐに出てくる、できていない理由を「正当化」する、そして責任転嫁する傾向がありました。

自分の「過ち」や「不勉強」「未熟」なのを、認めることがなかなかできないんですね。

認めてしまえば、あとは必要な努力をするだけなので、そうする方がいいと思うのですが、認められないから、努力するという行動をなかなかしないんですね。

経営者さんや管理者さんに必要なものとして、「わからないことがある」ということを恥ずかしく思わないことも必要だと思います。

何でも知っている!なんて人はいません。

むしろ、知らないことの方が多いと思うんです。

他人から、わからないことを教えてもらったら、素直に感謝し、学んで取り入れればいいと思うんですが、それをされないんですよね。

そういう人たちは、だいたい「いや、〇〇」「それは知っているんですけど」というような言葉を発する人が多いかなぁって感じています。

もし知っている内容でも、教えてもらったら、「そうなんですね!ありがとうございます!」って、これでいいと思うんですが。

反論があったとしても、「そうなんですね、(ありがとうございます)でも、〇〇」っていうように、反論というか自分の主張をすればいいと思うんです。

これはコミュニケーション術になるんですけど、「イエス・バット」「イエス・アンド」話法ですね。

話がどんどん違う方向に行ってしまっていますね!笑

今日はこの辺で、まとめたいと思います。

経営者さんも管理者さんも、自分の事業のことをわからないで運営できますか?

指定申請書を見てみてください!

運営基準や条例、解釈通知を読んでください!

運営規程を読んでください!

「事業者は」っていうのは「会社は」って読み替えると理解しやすいですよ。

「事業所は」っていうのは「訪問看護や訪問介護」で読み替えるといいですよ。

そうしたら、管理者さんであるのなら「しなければならない」こと、「する必要がある」ことがわかりますから。

やりながら覚えていける部分もありますが、スタッフさんや利用者さんのことを大切に考えるなら、やりながらではなく、覚えてください!

以前のブログにも書いてますが、管理者さんが「管理者の責務」を知らず、そしてその責務を怠ったことで、運営基準違反となったことがありますから。

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