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サービス実施記録ってちゃんと書いてる?

サービス実施記録…訪問介護記録とか訪問看護記録とかサービス提供記録とか介護記録とか・・・

呼び名はたくさんありますよね。呼び名はどうであれ、わかればいいのですが、例えば介護を始めたばっかりの人に、同じものなのに呼び名が違ったら、ちょっとした混乱を招いちゃうかもしれません。

正式名称ってあるんでしょうかね?

運営基準(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準)では、「サービスの提供の記録」として、内容が書かれてますね。そして、解釈通知には細かい内容が。

運営基準にはどのように書かれているか?

指定訪問看護(訪問介護)を提供した際には、当該指定訪問看護(訪問介護)の提供日及び内容、当該指定訪問看護(訪問介護)について、法第41条第6項の規定により利用者に代わって支払を受ける居宅介護サービス費の~

ってな感じに書かれています。

( )にしてるのは、読み替えることができるってことで、看護と介護の違いだけってことです。

こういう文章を読んで、多くの人は「提供」だとか「当該」だとか、「法〇条第〇項」とかが嫌だなって感じるんですよね。眠くなるって人や頭痛くなるって人もいました。

でも、基準は理解しないとよくないので、工夫して読みましょう!

「提供」は、「実施」って読み替えちゃえばいいですよね。

「及び」は、「と」です。

「当該」は、「その」って読み替えちゃえばいいですよ。

そうすると「訪問看護を実施した際には、訪問看護の実施日と内容、その訪問看護について~」ってなります。

少しは読みやすくなりましたか?

法〇条・・・嫌ですよね。これはね、最初は飛ばして読みましょう!調べるのは、気持ちに余裕があるときにでも!

一応、次に記載しますが、読まなくていいです。笑

居宅要介護被保険者が指定居宅サービス事業者から指定居宅サービスを受けたとき(当該居宅要介護被保険者が第四十六条第四項の規定により指定居宅介護支援を受けることにつきあらかじめ市町村に届け出ている場合であって、当該指定居宅サービスが当該指定居宅介護支援の対象となっている場合その他の厚生労働省令で定める場合に限る。)は、市町村は、当該居宅要介護被保険者が当該指定居宅サービス事業者に支払うべき当該指定居宅サービスに要した費用について、居宅介護サービス費として当該居宅要介護被保険者に対し支給すべき額の限度において、当該居宅要介護被保険者に代わり、当該指定居宅サービス事業者に支払うことができる。

これが、法第41条第6項になります。

もう堅苦しい法律の話はここまでにして、

サービス実施記録に書かなければならない「内容」ですが、結構多くの事業所さん?管理者さん?ご存じない方がいます。

運営基準だけでなく、解釈通知を読む必要があるんですよね。

解釈通知にはどのように書いてあるか?

運営基準よりは、ほんの少し言葉がわかりやすく書かれているので、ぜひというか、きちんと読んでほしいなって思います。たぶん「アッ!これならちょっと読めるかも」ってなるんじゃないかぁ。

「サービスの提供の記録」は、まず、介護保険等の対象となる『適正なサービス』を提供したことを『証明』して、介護報酬の請求の『根拠となる書類』になるんですよね。

なので、この記録が無いと、サービスを実施したことが証明できないので、「不正請求」ってなるかもしれません。「なるかも」ではなく「なる」でしょうね、きっと。

そして、その記録にはどんな内容を書くのか?

実施した「具体的なサービスの内容」を記録するように、運営基準で定められています。

では、具体的って?

訪問看護(訪問介護)計画書に基づいてサービスを実施するので、具体的な内容はわかりますよね?実施日も時間も、サービス提供票や訪問スケジュールがあるでしょうからわかりますよね。

これらは、ほとんどの事業所でやってますよね!ここまではいいんですけど~

他に記録すべき大切な内容があるんですが、これを結構書いていない事業所さんがあるんです。ってか、知らない事業所、管理者さん、ヘルパーさんなど・・・

それは『利用者の心身の状況』です。

今はチェック式の記録を使ってるとこが多いと思うんですが、一般的に販売されている「サービス実施記録」等には「利用者の心身の状況」を記入する欄が無いものが多いと思います。

バイタルや身体の記録を書く欄はあるんですが、心身の「心」の記録を書く欄ががありません。

では、どこに記入するかということになるんですが、記入できる部分としては、様式によって違うんですが「特記事項」「観察内容」「ご利用者の言葉」などといった欄があると思うんです。

一般的には、ここに『心身の状況』を書くのですが、ヘルパーさんがしっかり理解していない場合、『特になし』とか『変わりなし』『変化なし』って書いちゃってません???

書いちゃってる人、絶対いると思うんです!それ、良くない記録ですよ。

どう良くないか?って。

結論から言うと、実地指導目線でのことになるのですが、行政はこの「変化なし」のような記録を、記録していないのと同等とみなしている傾向があるからです。

「利用者の心身の状況」は必ず毎回記録しなければならない事項なんです。

心身の「身」の部分はバイタルの記録で良いとしても、「心」の部分は必ず何か書かなければならないんですよね。

ここの記録の仕方は、行政は必ずといっていいほどよく指導しているのですが、指導されるのは気持ちのいいものではないので「変化なし」などとは書かないで、ご利用者の様子をきちんと書く習慣をつけちゃいましょう。

ちなみに、繰り返しになりますが、行政は「変化なし」は「記録を残していない」とみなしますよ。つまり、

記録を残していない = 利用者の心身の状況を把握していない

行政対策っぽい内容になってしまいましたが、『利用者の心身の状況』を、ヘルパーさん等がきちんと観察し記録に残していけば、経過もわかるし、情報共有になりますよね。

何のためにサービス実施記録を残すのか?

請求のためだけではなく、きちんと記録をしていけば、ヘルパー間看護師間だけでなく、利用者へ適正にサービス提供し続けるための、重要なものであると気づいていただけると思います。

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